道の果て・・
その日は朝から、雨だった。
冬が近づいていて、まわりは
みんな受験一色になっていた。

雨のせいもあってこの日は
朝からとても寒い日だった。

学校へいつものように登校していた。
3時間目の授業中に
ほかの教科の先生が慌てて
教室へやってきた。

授業をしていた先生に
なにか耳打ちをして
そして私のことを呼んだ。

とにかく急いでと言われて
かばんを持って、先生に
連れられて病院へと向かった。

病院へ向かう先生の車の中で
母が倒れたと聞いた。
その時はまだ、母は倒れただけだと
思っていた。
先生もそれ以上は言わなかった。

私は間に合わなかった。

母は心労がかさみ、体力的にも
精神的にも疲れていた。
そのせいで仕事中に倒れて
そのまま帰らぬ人となった。
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