道の果て・・
母は今まで専業主婦だった。
でも、父がいなくなった今、
仕事をせずに暮らすことはできず、
母は仕事へと出た。

なんの資格も持たない母は
安い給料で朝から晩まで
働いた。

それはすべて私との生活の
ために。

私も家の手伝いをした。
それしかできなかった。
でも、そのおかげで私は
家事全般はいやでも得意になった。

裕福ではなかったが
母と2人の生活はとても幸せだった。
お互いを思いやり
父がいた頃よりも
ずっと幸せだと私は思っていた。

秋、冬を過ぎ
春を迎えた。
私は中学へと進学した。
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