道の果て・・
母が疲れていたことは
知っていた。
でもまさか死んでしまうなんて
考えもしなかった。

後でわかったことだが
母はうつ病にかかっていた。
薬なしでは普段の生活を
過ごすことすらできないような
状態だったそうだ。

そして毎日、朝から晩までの仕事。
どれほど辛い日々だったかと
思うと私は自分が恋愛に
夢中で母に目をむけていなかったことを
悔やんだ。
悔やんで悔やんで、
泣いて過ごした。

夏生も心配して会いに来てくれたが
とても会える状態じゃなかった。

親戚の人がたくさん来て
葬式をやってくれた。

私は自分の無力を感じていた。
私は母の葬式すら自分ではできない
ただの子供だと知った。
そして自分はこれからどうやって
生きていくのかすら自分では
決めれない子供なんだと。
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