道の果て・・
ナンバー1はお給料は
とてもいいが、営業も大変だった。
同伴やアフターに日々追われ
奈津との時間はどんどん
少なくなってしまった。

奈津はもぅ1歳の誕生日を
迎えた。
子供の成長は早く、うれしいかったが
このままこの夜の世界で
子育てすることは望ましくなかった。
奈津の記憶にこの
環境を残したくなかった。

お金をこつこつと
貯めていたので、思いきって
マンションを借りることにした。

前に住んでたアパートとは
比べ物にならないほど
広いマンションへ越すことが
できた。

新しい家も、私はやっぱり
この夏生と過ごした幸せな思い出の
あるこの町を出ることはできなかった。

まだ、私は彼を待ってるのかと
自問自答しては、落胆する日々だった。


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