道の果て・・
この日は私は久々に仕事の
休みをもらって、近所の
公園へと奈津を連れてきていた。

奈津はヒョコヒョコと歩いては
尻もちをついてはまた、立つ。
そして砂をぐちゃぐちゃして
遊んで、あ~~と声を
出したりかわいいかった。
とても幸せな時間だった。

奈津はいつか父親のことを
私に聞いてくるのだろうか。
その時、私はなんと答えるのだろうと
ふとそんな疑問を抱きながら
ぼんやりしていた。

気付けば、奈津の姿がなかった。
私は青ざめて奈津を探した。
「奈津~~~~~~奈津~~~~」
と半狂乱で叫んでいた。
奈津は滑り台の影に隠れていた。

見つかってホッとした私は
泣いていた。

そして、私はまた
出会ってしまうのだった。
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