道の果て・・
最後に夏生に会ってからもぅ
5年が過ぎていた。

私は相変わらず、彼の思い出と
奈津の存在だけで
生きていた。

仕事柄、色んな男性には
出会った。
だが恋をする人はいなかった。
私をごひいきにしてくださってた
ある男性から、結婚を
申し込まれた。
彼は、会社の社長をしていた。
立派な人柄で、今後の生活も
なんの心配もいらないような
お金持ちだった。
奈津のことも認めてくれていて、
私には忘れられない人は
いることも理解してくれて
それでも、いいと言ってくれた。

27歳になった私は、
このままホステスをして生きて行くには
そろそろ限界も感じていた。

だから、この結婚の申し出は
とても良いお話だった。
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