道の果て・・
この頃にはもぅ私の恋は
すっかり思い出になっていた。

まぶしく輝いた思い出。

自分自身が1番、輝いていた時代。

そんな風に考えるようになっていた。
夏生を思い出しても、もぅ胸が
苦しくなることはなかった。

それよりも、胸の中が暖かくなるような
そんな感覚だった。
彼によってやはり私は生かされていたと
感謝する気持ちでいっぱいだった。

どんな時にも私の真ん中で
いつも支えてくれた彼には
本当に感謝の気持ちであふれた。

彼は今、どうしているのだろう。
そんなことを考えるようになった。
今さらどうこうしたいわけではない。
ただ、夏生も幸せになっていて
欲しかった。
私は少なくとも幸せに暮らしていると
伝えたかった。

そんなことを漠然と考えていた。

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