道の果て・・
「高科はそんなにおしゃべり
 だったんだなぁ」
意外だと言わんばかりに
彼はそう言った。

そう言われて恥ずかしくなった私は
うつむいてしまった。

「ごめん、ごめん。冗談だって」
と彼はニカっと笑って
言ってくれた。

そして学校へ着いてしまい
下駄箱のところで別れた。

夢のような気持ちだった。
彼と一緒に学校まで来て
今、笑顔で別れたことが
ほんとにうれしかった。


それからは、たまに一緒に学校へ
行くようになった。
あの日、遅刻したことがきっかけで
突然、私達の距離は
近づくことになった。

私は偶然だと思っていた・・
まだ、その時は。



< 7 / 92 >

この作品をシェア

pagetop