道の果て・・
夏生の側でまた暮らせることが
心からうれしかった。

それにも増して、以前結婚生活を
夢見たあの白い家にまた
住めることもうれしかった。

奈津は覚えているだろうか?
小さいころ暮らしたあの家を。

引っ越しの日、長い道のりを
車で走った。
私は運転しながら、ワクワクしていた。
こんな気持ちはいつ以来だろう。

奈津は景色にも飽きてしまって
寝ている。
彼女は私と夏生を受け入れて
くれるのだろうか。
不安がないと言えば嘘になる。
私達の道のりはとても
理解しがたいことだろう。
でも、奈津ならばと
私は信じている。

家に着いて奈津を起こすと
ど田舎過ぎて、叫んでいた。

でも、このど田舎で奈津もまた、
永遠の愛を見つけることになる。
それはまた、別の機会に・・。

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