俺様教師に恋なんか




「ったく。なんで10個も年下のやつに心配されなきゃなんねーんだよ」



・・・・・・。


もしかしてこいつはエスパーなのだろうか・・・・・・。



てことは26歳か。


うん。まあ年相応の見た目だ。面白くもなんともない。



「・・・・・・晴。いまなんか失礼なこと考えてるだろ」


「ふお!?やっぱエスパー!?」


「やっぱってなんだよ。つか考えてたのかよ・・・・・・」


「あははー」


笑ってごまかすな、と頭を叩かれた。




「あ!てゆーか!」



「なんだよ」




「ずっと流してましたけど、なんで晴って呼ぶんですか?」





「え?晴って名前じゃねーの?」


「いやそうゆうことじゃなくて」


ボケとんのか。

なんで呼び捨てなのかって聞いてるんだこっちは。


まあ私は全然気にしないんだけどね。


ぶっちゃけ呼び方なんてどうでもいい。


「たいして仲良くない人からの呼び捨ては初めてなので聞いてみました」


「・・・・・・地味に傷つけるのやめろよ」


「うるさい櫻田」


「ぶはっ!!」


対抗して呼び捨てで本人を呼んでみたらなぜか吹き出された。


「くく・・・・・・生徒で俺のこと呼び捨てで呼ぶやつもなかなかいねーぞ」


「一方的に呼び捨てにされると対等じゃない気がするので」


「どんだけ負けず嫌いなんだよ」


「なのでこれからは櫻田って呼びますね」


「こらこら」


「あ、けど周りに仲良いって思われたら嫌だな。やっぱりやめます」


「・・・・・・それはそれで悲しいんだけど」


なんて我儘なやつだ。





「じゃあなんて呼べばいいんですか?」





すると。




ドライヤーをかけていた右手を後ろから掴まれた。





「和泉」







耳元で囁かれた。





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