俺様教師に恋なんか


...よし!これでミッション完了!!


すると先生はにこりと笑ってマフラーを受け取った。


「ありがとな。風邪引かなかったみたいで良かったわ」


「あ...はい」


そしてポンポンと頭を撫でられた。


「ぼーっとして集中してなかったのもこれが原因か」


ギクッ!!


「あ、あのっ...返すタイミングがなかなか掴めず...」


「はは、分かったよ」


ううぅ......やっぱりめちゃくちゃ余裕な感じじゃん......。


あんなことやこんなことしといて......。







先生のおうち。


制服にドライヤーをかけている時に、後ろから抱きしめられるように手を掴まれた。


先生の鼓動の音が聞こえてきそうなくらい近付いて、変な汗がダラダラ流れた。


帰り際はマフラーを引っ張られ、先生の胸に飛び込んだ。


耳元にかかる先生の息。


間近で見た真剣な顔。





思い出す度に心臓がバクバクして、ぎゅうっと締め付けられた。







......なんなの。





......なんなの、この気持ち......。








< 62 / 202 >

この作品をシェア

pagetop