俺様教師に恋なんか
そして放課後。
「じゃあ遊びに行こっか。翠」
「え!?あの人との約束はいいの!?」
「...やっぱり待ってなきゃだめかな」
うぅ...。
流れで帰ろうと思ったのに。
「うーん...まあ、一応?一方的に約束されちゃったわけだけど......」
「ほんとごめんね。翠」
「ううん!ぜんぜん!!それに晴は今日調子良くないみたいだし、また今度遊ぼ?」
「ありがと〜!」
優しすぎる!女神かこの子は!!
「用事終わるまで玄関で待ってようか?」
「あー...それは悪いからいいよ。大丈夫!」
「そかそか。じゃあ気をつけて帰ってね!」
最後に翠にギュッと強めのハグをされ、バイバイと手を振った。
はああ...なんか憂鬱。
私、一体何を言われるんだろう。
教室の自分の席で座って待っていると、彼がやってきた。
「待っていてくれてありがとう」
「へ?あ、いえ...こちらこそ?」
律義にお礼を言われるとは...。
「...話があるのだが、場所を変えてもいいだろうか?」
周りは放課後残っておしゃべりをしている女子や、遊んでいる男子が何人かいた。
みんなチラチラとこちらを気にしているのも分かる。
「そうだね。変えよっか」