謎は流しておしまい~迷探偵とやめたい助手~(仮)

「最初の依頼は『デキなくなったので、何とかしてほしい』だったの」

デキなくなった……って
エッチな話?

「いいとこのお嬢さんと結婚して、お嫁さんのお父さんの会社に入って、なんつーか家でも会社でもマスオさん状態だったんじゃない?早く子供作れとかも言われて、やっと女の子生まれて喜んでたら『次は男の子』とか言われちゃって、ありがちな話だよね。昔は女のパターンだけど今は逆なんだねー」

喪服の彼女の話に私と畑山さんは「男性も大変ですね」と、感心してしまう。

「そしたらストレスでデキなくなっちゃって。うちに『何とかして下さい』って言われてね。何ともできないと思ったけど、金持ちだからギャラが凄いのよ」

目が輝いてますよ。

「だから最初は何とかデキるようにしようと頑張ったけど、これはもう本気で病院とか行った方がいいんじゃない?ってレベルで……いやーストレスって怖いね。でも真面目な男だから一生懸命で、うちも頑張ったんだけど彼の焦りとストレスを取り除かなきゃどうにもならないって話をして、だから今月からはエッチをするより、奥さんを満足させるべき技を教え込む話をしてたのよ。なんたってギャラがいいからさ。うちの社長も絶対逃すなって言われていて」

そして大きなタメ息。

畑山さんの探偵ビジネスにも驚いたけど

とんでもないビジネス。

色んな仕事あるんだなぁ。



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