もしも君と言葉を交わすなら【短編】




「………さて、と」




彼は私の頭に手を当てたままゆっくりと体を起こす。




「家出る支度でもするか」




お前は待っとけよ、と彼は重そうに立ち上がると部屋のドアに向かって歩き出そうとする。





ーーーえ、まって、もう行っちゃうの。




もう少しだけ、ゆっくりしよう??







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