ハルとオオカミ
◆君が甘党であることは社会の常識です

私と私のアイドル



誰しも、心の中の密かなオアシスってあると思う。


人にはあんまり言えないけど、実は好きなものとか。楽しみにしてることとか。


それが例えばクラスメイトのひとりだったりするのも、結構よくあることなんじゃなかろうか。



ありがたいことに、私、河名はるにも、そんな癒しが存在している。



 
教室の端っこの席で、大欠伸をしながらぼんやり授業を受けている猫みたいな男の子。


彼は私にとって、見てるだけで幸せな気持ちになれる、心のアイドルだ。

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