久遠の絆
そして振り向くことなく、こう答えた。


「婚約は、しました。あとは挙式の日を待つばかりです」


「……皇女さまと?」


「はい、よく、御存じですね」















胸が、苦しい


今はもう、その黄金の髪も色褪せて見える


わたしを温かく見つめてくれたその瞳も、その手の温もりも、もう特定の人のものになってしまったの?


結局


あなたにとってわたしは、世界を救う道具でしかなかったんだね……

















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