久遠の絆
きっぱりと言ったシドに、蘭は困った顔をした。


「何で、そんなに困ってんだよ」


「だって……」


考えようとすると、また頭が重くなる。


「わたし、やっぱり体調悪いみたい。部屋に戻って、休むね」


「ん?ああ……そうか」


何となく後味が悪い。


蘭が話を切り上げた。


そんな感じだった。


「しっかり休めよ」


「うん。じゃあ、またね」






出来るなら


このまま引き寄せて


俺だけを見ろと言いたい


けれど、そう出来ないのは


お前から感じる、拒絶の空気


これ以上近付くなと無言で叫んでいる


だから、待つしかない


お前が、俺を見てくれるまで









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