優しすぎるイケメン王子*擬人化・短篇*
雨の日も。
風の日も。
毎日毎日。
通ってくれる。
いつしか恋をしていた。
さらさらの髪は無造作にワックスで掻き上げ固められ。
筋の通った鼻、穏やかな黒目勝ちのまつげの長い目。ほどよく厚い唇。
整った顔立ち。
はあ~、イケメンだ。
「ご飯だよ」
穏やかな優しい声。
生きていればあるはずのお仕事のストレスなんて1ミリも感じさせない声。
程よくついた筋肉質の腕。
このまま埋もれてしまいたい。
あなたの腕で死にたい。
いかんいかん。
縁起でもない。