ふたりのアリス
あずみは、いつにも増して低いテンションで大学の門をくぐった。
「おっはよ、あずみ」
「おはよぉ~」
後ろから葵が声を掛けてきたので振りかえり返事をした。
「うわっっ、何その顔、ひどいよ」
葵は頬を引きつらせながら言った。
「そりゃ、ひどくなりますよ・・・」
あずみは昨夜の事から今朝の経緯を、堰を切ったように全て話した。
「何て言うか・・・すごい悲惨だね」
「ホントだよ~、金無し宿無しになるなんて・・・」
あずみは、あまりのショックに涙目になっている。
「相当、キテるね・・・」
負のオーラを背負ったあずみは、背中に子なき爺でも背負っているかの様に俯いて歩いている。
「ま、とりあえずさ。部屋探さないと。もし、すぐに見つからなかったら家に泊まりなよ」
「葵~!」
葵の言葉にジーンときた。
「あ、何か今日の葵は輝いているね。違うね。かみ切った?」
「いや、何も変わってないけど」
「何か輝いて見えるよ。女神だよ」
「そんなに持ち上げても、ま・ん・が・い・ち、部屋が見つからない場合に泊まらせてあげるだけだよ!あんたの食費までは知らないからね!」
「うっそ!」
「やっぱり、集ろうと思ってたのか!」
あーあ、葵のお母さんの手料理は、とても美味しいのに。
でも。
「葵、ありがとね」
「・・・うん」
「おっはよ、あずみ」
「おはよぉ~」
後ろから葵が声を掛けてきたので振りかえり返事をした。
「うわっっ、何その顔、ひどいよ」
葵は頬を引きつらせながら言った。
「そりゃ、ひどくなりますよ・・・」
あずみは昨夜の事から今朝の経緯を、堰を切ったように全て話した。
「何て言うか・・・すごい悲惨だね」
「ホントだよ~、金無し宿無しになるなんて・・・」
あずみは、あまりのショックに涙目になっている。
「相当、キテるね・・・」
負のオーラを背負ったあずみは、背中に子なき爺でも背負っているかの様に俯いて歩いている。
「ま、とりあえずさ。部屋探さないと。もし、すぐに見つからなかったら家に泊まりなよ」
「葵~!」
葵の言葉にジーンときた。
「あ、何か今日の葵は輝いているね。違うね。かみ切った?」
「いや、何も変わってないけど」
「何か輝いて見えるよ。女神だよ」
「そんなに持ち上げても、ま・ん・が・い・ち、部屋が見つからない場合に泊まらせてあげるだけだよ!あんたの食費までは知らないからね!」
「うっそ!」
「やっぱり、集ろうと思ってたのか!」
あーあ、葵のお母さんの手料理は、とても美味しいのに。
でも。
「葵、ありがとね」
「・・・うん」