君の世界から恋が消えた日
小学校に上がる頃
父と母の仲が険悪になり

母は俺をこの場所に行かせないようにした
そのかわり社交界や塾に
熱心に行かせるようになったんだ

離婚したのは
高校が決まってすぐのことで
母は俺に隠していた合鍵を返してくれた

「夕、今までありがとう
体に気をつけて、お勉強頑張るのよ」

それは本当にあっさりとした決別だった
< 713 / 723 >

この作品をシェア

pagetop