とりあえず恋人になりますか。

「悠!」

例の幼馴染みの方に声をかけられた有井くん

「あー久しぶり」

と屈託のない笑顔を向ける有井くん。

あの幼馴染みの方が期待してしまっても

しょうがないんじゃないだろうか。

「彼女?」

「え!?ん?あぁ。うん。」

なんて挙動不審なんだ。

「初めまして。相田雪です。
幼馴染みの方ですね?お話をたまに聞きます」

有井くんは気づかないのだろうか。

私は今、ものすごく睨まれていることに。

「雪ちゃんねー
よろしくー」

思ってないでしょ。

よろしくなんて…

「よろしくお願いします。」

きっと想いが強すぎたのかな。

「相田。行こ?」

「はい。」

「彼女のこと名字で呼んでるの?」

「まだ付き合いたてでなれてないんです。」

「そっ、そうそう。」

挙動不審極まりない。

なぜバレないのか不思議でならない。

「では。」

「悠ばいばーい」

「じゃ、じゃーなー」

と言って幼馴染みの方とわかれた。
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