とりあえず恋人になりますか。
「雪はなんて…言ってるんですか」

「悠くんから1度雪を借りたこと
あったじゃないですか。」

信号で見かけた時のことだな…

「あれは、俺の両親に説得に
行ってくれてたんです
俺の家で雪のことを押し倒しちゃったわけ
だから、俺と春が付き合うことを
俺の両親が許してくれなくて、」

普通に考えてそうだろう。

「でも、春の何を知ってるんだって
思って親の言う事聞けなくて…
それ以前に俺は春が好きなんです。」

親から反対されてもなお

その人のことを好きでいられるんだ…

橘くんってすごいな…

「でも、雪に言われたら…
雪にやめとけって言われたら諦めようって
思ってた…んですけど、」

雪は反対しないんだろうな。

「雪は春に色々された張本人なのに
『冬馬が好きなら応援するよ。
春はいい子だってこと私だってわかってる』
って言ってくれて、
親に説得してくれたんです」

「雪らしい、ですね。
ほんとに橘くんのこと大好きですよね」

「ははっ
俺も雪のことは幼馴染みとして大好きですよ」

雪もきっと、橘くんのことを幼馴染みとして

大好きなんだな。
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