とりあえず恋人になりますか。


その後の夕食もほとんど喉を通らなかった。


「悠。お前、食べておけよ。」

「ひかる…。だって雪が帰ってこない。」

「すぐ帰ってくるって」

「うん…。」

「有井。」

声をかけてきたのは

「山田!」

さっきケガをしたという山田だった

松葉杖をつくほどではなかったみたいだけど

足に包帯をまいてた。

「足、大丈夫?雪はどこにいるの?」

「あー大丈夫。
相田さんは今、先生と話してる。」

「そっか。」

「あの、マジですみませんでした。」

「え?何が?」

「あん時、俺が足滑らせて…
急な坂とかではなかったんすけど。
そん時、相田さんが助けてくれて。
そんで相田さんにけがさせちまって…
本当、悪かった!」
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