ON AIR〈オン エアー〉
目の前のことにいっぱいで周りが見えなくなってる私を腕を引っ張り冷静に制する未毬はそのまま先程とは逆方向へと私を連れだって走りだすころ…繰り返していた甘い声が響き…だんだんと近くなってきた先にガラス貼りの部屋を発見した。
――――そこには……生放送を終えて麗しい髪からヘッドホンをとる……。
あの甘いボイスの天使の姿があった。
私はその綺麗な一瞬に思わずほんとにそこに天使が降り立ったっと錯覚するほどキラキラと反射する綺麗な光を連れだって私の目の前にいる…そう思うとまたも私の胸を激しく射抜くような痛みとドキドキの鼓動がとまらない。