100回の好きの行方
販売部でひたすら麻嘉にどう勝つかだけを考えて過ごし、デザイン部の追加応募に、色仕掛けで合格し、篤人に近づいた。
それからは、篤人とありもしないことを麻嘉に自慢気に話、麻嘉をデザイン部から追い出すことで、自分が優位になったはずが、上手くいかずに今に至る。
*******
客間が酷い状態のため、すぐに片付けをし、父と兄、篤人居間に移動してきた麻嘉は、麻嘉たちが来るまでの間、社長と菜月の相手をしていたため、ぐったりしている父に申し訳なさそうに顔をしていた。
不意に父が口を開いた。
「寿司でもとるか。……君、寿司好きかね?」
急に話しかけられた篤人は、びくっとしたが"大好きです!"と直ぐ様、返事をし、思い出したように、そばに正座し頭を下げた。
「無断外泊させてしまい、申し訳ありません!!」
勢いよく頭を下げるため、みんな一瞬、呆けてしまうが、父の豪快な笑い声が場を和ませた。
「がはははっ!構わんよ。むしろ有難いくらいだ。この年で浮いた話が何一つなくて、逆に心配していたところだ。」
そう言いながら、そばにいる篤人の肩を優しく叩いた。
「だから気にしなくても良いって、さっき話ただろ?」
嘉也も笑いながら篤人に語りかける。
それからは、篤人とありもしないことを麻嘉に自慢気に話、麻嘉をデザイン部から追い出すことで、自分が優位になったはずが、上手くいかずに今に至る。
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客間が酷い状態のため、すぐに片付けをし、父と兄、篤人居間に移動してきた麻嘉は、麻嘉たちが来るまでの間、社長と菜月の相手をしていたため、ぐったりしている父に申し訳なさそうに顔をしていた。
不意に父が口を開いた。
「寿司でもとるか。……君、寿司好きかね?」
急に話しかけられた篤人は、びくっとしたが"大好きです!"と直ぐ様、返事をし、思い出したように、そばに正座し頭を下げた。
「無断外泊させてしまい、申し訳ありません!!」
勢いよく頭を下げるため、みんな一瞬、呆けてしまうが、父の豪快な笑い声が場を和ませた。
「がはははっ!構わんよ。むしろ有難いくらいだ。この年で浮いた話が何一つなくて、逆に心配していたところだ。」
そう言いながら、そばにいる篤人の肩を優しく叩いた。
「だから気にしなくても良いって、さっき話ただろ?」
嘉也も笑いながら篤人に語りかける。