100回の好きの行方
その言葉は篤斗にも届いたはずなのに、何も言わずに、沈黙が広がる。
「……こんな、いつもしないような格好、誘ってるようにしか、見えない。」
「……誘ってないし。」
「襲われても、文句言えない。男からは、谷間丸見え。」
そう言われ、自分の胸に視線を向ける篤斗に、麻嘉は真っ赤になった。
「襲われないし!」
篤斗の明らかに麻嘉を責める言葉に、知らないうちに、最後は少し大きな声を出し、涙目になる。
「へぇー。襲われないんだ……。」
そう言いながら、うつ向く麻嘉の顔を覗きこむため、麻嘉は、近づいてくる篤斗の肩を押し返した。
その時、不意に両手首をそれぞれ掴まれ、掴まれまま、壁に押さえつけられる。
びっくりして、顔をあげると熱を帯びた瞳に見られていて、逸らしたいけどいつまでも見ていたい感情に囚われた。
自分の顔に相手の顔が近づいてくるのが、スローモーションのように感じるが、それでも視線を逸らせずにいた。
「………っ!!」
気がついたら、麻嘉の唇は、篤斗の唇に覆われていた。
優しい、労るような慰めるようなキス。
麻嘉は、目を閉じずただ驚いていた。
「……こんな、いつもしないような格好、誘ってるようにしか、見えない。」
「……誘ってないし。」
「襲われても、文句言えない。男からは、谷間丸見え。」
そう言われ、自分の胸に視線を向ける篤斗に、麻嘉は真っ赤になった。
「襲われないし!」
篤斗の明らかに麻嘉を責める言葉に、知らないうちに、最後は少し大きな声を出し、涙目になる。
「へぇー。襲われないんだ……。」
そう言いながら、うつ向く麻嘉の顔を覗きこむため、麻嘉は、近づいてくる篤斗の肩を押し返した。
その時、不意に両手首をそれぞれ掴まれ、掴まれまま、壁に押さえつけられる。
びっくりして、顔をあげると熱を帯びた瞳に見られていて、逸らしたいけどいつまでも見ていたい感情に囚われた。
自分の顔に相手の顔が近づいてくるのが、スローモーションのように感じるが、それでも視線を逸らせずにいた。
「………っ!!」
気がついたら、麻嘉の唇は、篤斗の唇に覆われていた。
優しい、労るような慰めるようなキス。
麻嘉は、目を閉じずただ驚いていた。