forever  love

伝わらない

なんでだろ。
なんで
なんで
俺の気持ちは
伝わらないの??
神様はホント不公平―…

あれから数日たった。
俺はいつもと変わらず智也といた。
智也は俺の親友で、第一の理解者。
よく、俺の相談にのってくれている。
今日も…そんな感じ。
「あのさ…この前も言ったんだけど…」
「ああ…真紀のコトか??」
「う…うん。そうなんだ。」
いつも真紀の相談ばっかりだ。
まぁ、それ以外相談はないけど。
「どうやったら…好きになってもらえる??」
「またその質問??」
…そう、また、だ。
いつも最初にそう聞くんだ。
「はぁ…」
そう言ってため息を漏らす智也。
俺はいつも素直になれずに
つい“ブース!”とか…“お前ホント可愛くねぇな”
とか“お前のことスキになる奴なんていないなぁ!”
なんて…
そう言って、誰のモノにもしたくなかった。
誰にも…誰にも渡したくなかった…渡したくなかったのに…。
なんで…ヒロシんトコなんかに行くんだよ…
俺のトコ…来いよ…。
「…う?おいっ!りゅう??」
智也の声でわれに返る俺。
「ん?」
「お前って…なんか…かわいそうだよな。」
「へ?」
突然の言葉に唖然としてしまう。
「なにがっ…」
「だってさーずっとずっとスキなのに振り向いてくれなくて…あげくの果てにほかの男と付き合っちゃうはめになったんだし。真紀って絶対気づいてないよな。鈍感でしょ?今回の件、ヒロシもスキだったらしいよ?前から。それでもあきらめないお前ってなんか、なんつーか…かっこいいよな。俺、お前のそういうトコいいと思うぜっ♪」
そう言ってピースしてくる智也。
ん?ちょっと待って?
“今回の件、ヒロシもスキだったらしいよ?”


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