サンタクロースは君だった
「…レオくん、疲れてるのに…我儘でごめんね。」
「…こういうの、我儘じゃないよ。ていうか我儘だとしても、僕が今どれだけ嬉しいかひかりちゃん、わかってないでしょ。」
「え…?」
「もうちょっとだけ一緒にいたいのは、僕だけだと思ってた。」
寂しそうに落ちた声にひかりは思わず顔を上げた。
「そんなことっ…。」
「ないって思ってもいい?」
ひかりの目を見つめながら、レオがそう問う。
「…ひかりちゃんも、僕に会いたいって思ってくれてた?」
声が出ない。こんなにもたくさんの言葉をくれるレオに、頷いて返すのが卑怯だとわかっていてもなお頷くことしかできない。
「…ぅ…うわー…ほんとに?…あー…もう…ひかりちゃん!」
「は、はいっ!」
「…やっぱりひかりちゃんが好き。」
「っ…!」
好き、の一言は響きが違う。全身を駆け巡る熱がひかりの思考を奪っていく。
「3月14日、仕事のあと、家に来てくれないかな。」
「3月14日…?」
「うん。バレンタインのお返しをしたくて。」
「お、お返しなんてそんな…大したものじゃ…。」
「大したものだよ。…ひかりちゃんから貰ってばかりだから。」
「そんなことは…私の方がいつも…。」
どう考えてもひかりの方が貰いすぎだ。音も、言葉も、物も、想いも。
「ううん。どれだけ返しても本当はひかりちゃんに足りないんだ。だから…お願い。ちゃんと返させて。」
真っ直ぐな瞳に、首を縦に振る以外の選択肢を失う。ひかりは頷いた。
「…じゃあ、お返しを楽しみにしてるね、レオくん。」
「うん。任せておいてよ。」
ちょっとだけ自信があり気な表情に、幼い頃を思い出す。小さい頃のレオは、できるようになったことをたくさんひかりに見せてくれた。思えばレオは、たくさんのものをひかりに見せてくれた。そして、それは今も変わらない。
「…こういうの、我儘じゃないよ。ていうか我儘だとしても、僕が今どれだけ嬉しいかひかりちゃん、わかってないでしょ。」
「え…?」
「もうちょっとだけ一緒にいたいのは、僕だけだと思ってた。」
寂しそうに落ちた声にひかりは思わず顔を上げた。
「そんなことっ…。」
「ないって思ってもいい?」
ひかりの目を見つめながら、レオがそう問う。
「…ひかりちゃんも、僕に会いたいって思ってくれてた?」
声が出ない。こんなにもたくさんの言葉をくれるレオに、頷いて返すのが卑怯だとわかっていてもなお頷くことしかできない。
「…ぅ…うわー…ほんとに?…あー…もう…ひかりちゃん!」
「は、はいっ!」
「…やっぱりひかりちゃんが好き。」
「っ…!」
好き、の一言は響きが違う。全身を駆け巡る熱がひかりの思考を奪っていく。
「3月14日、仕事のあと、家に来てくれないかな。」
「3月14日…?」
「うん。バレンタインのお返しをしたくて。」
「お、お返しなんてそんな…大したものじゃ…。」
「大したものだよ。…ひかりちゃんから貰ってばかりだから。」
「そんなことは…私の方がいつも…。」
どう考えてもひかりの方が貰いすぎだ。音も、言葉も、物も、想いも。
「ううん。どれだけ返しても本当はひかりちゃんに足りないんだ。だから…お願い。ちゃんと返させて。」
真っ直ぐな瞳に、首を縦に振る以外の選択肢を失う。ひかりは頷いた。
「…じゃあ、お返しを楽しみにしてるね、レオくん。」
「うん。任せておいてよ。」
ちょっとだけ自信があり気な表情に、幼い頃を思い出す。小さい頃のレオは、できるようになったことをたくさんひかりに見せてくれた。思えばレオは、たくさんのものをひかりに見せてくれた。そして、それは今も変わらない。