サンタクロースは君だった
「バレないの?そんな恰好で…。」
「結構ね、芸能人が身近にいるって思いながら生きてる人、少ないよ。僕なんてほとんど声掛けられたことない。」
「そうなの?」
「うん。実弥と一緒にいて、実弥がバレて僕もってことはあるけど、僕単体だと数えるくらいしかないよ。」
「…そうなんだ。なんでだろ…レオくん、オーラあるのに。」
「ははっ、オーラって。そんなこと言ってくれるの、多分ひかりちゃんだけだ。」
そんなことはないと、ひかりは思う。ふとした瞬間、ふとした仕草に少し違うなというか様になるなという気持ちが起こる。
「安全運転でいきまーす!」
「お願いします。」
「うんっ!」
軽快なエンジン音。レオの匂いがするこの車の中は、少しずつひかりのお気に入りスポットになりつつある。
「今日はお客さん多かった?」
「ううん。平日だもん。並みって感じ。」
「そっか。さて、お仕事お疲れ様なひかりちゃんに問題です。今日の夕飯は何でしょう?」
「え、えっと…何だろう。和食?」
「正解!ひかりちゃんの好きな食べ物は?」
「えっと…茶碗蒸し。」
「大正解!」
「茶碗蒸し、作ったの!?」
「もちろん!そして、きのこの炊き込みご飯も作りました。僕の好きなものとひかりちゃんの好きなもの。あとケーキもあるよ。ケーキは何でしょう?」
「…いちごのショートケーキ?」
「大正解!」
「…すごい…!レオくん、よく覚えてるね。多分一回くらいしか話したことないことなのに。」
「覚えてるよ。ひかりちゃんが好きなものなんだから。」
さも当たり前と言わんばかりのその表情に、思わず笑みが零れた。レオのくれる言葉は、優しい。だから嬉しくなる。
「さて、ひかりちゃんの誕生会、始めるよ!」
「…ふふ、楽しみ。」
「結構ね、芸能人が身近にいるって思いながら生きてる人、少ないよ。僕なんてほとんど声掛けられたことない。」
「そうなの?」
「うん。実弥と一緒にいて、実弥がバレて僕もってことはあるけど、僕単体だと数えるくらいしかないよ。」
「…そうなんだ。なんでだろ…レオくん、オーラあるのに。」
「ははっ、オーラって。そんなこと言ってくれるの、多分ひかりちゃんだけだ。」
そんなことはないと、ひかりは思う。ふとした瞬間、ふとした仕草に少し違うなというか様になるなという気持ちが起こる。
「安全運転でいきまーす!」
「お願いします。」
「うんっ!」
軽快なエンジン音。レオの匂いがするこの車の中は、少しずつひかりのお気に入りスポットになりつつある。
「今日はお客さん多かった?」
「ううん。平日だもん。並みって感じ。」
「そっか。さて、お仕事お疲れ様なひかりちゃんに問題です。今日の夕飯は何でしょう?」
「え、えっと…何だろう。和食?」
「正解!ひかりちゃんの好きな食べ物は?」
「えっと…茶碗蒸し。」
「大正解!」
「茶碗蒸し、作ったの!?」
「もちろん!そして、きのこの炊き込みご飯も作りました。僕の好きなものとひかりちゃんの好きなもの。あとケーキもあるよ。ケーキは何でしょう?」
「…いちごのショートケーキ?」
「大正解!」
「…すごい…!レオくん、よく覚えてるね。多分一回くらいしか話したことないことなのに。」
「覚えてるよ。ひかりちゃんが好きなものなんだから。」
さも当たり前と言わんばかりのその表情に、思わず笑みが零れた。レオのくれる言葉は、優しい。だから嬉しくなる。
「さて、ひかりちゃんの誕生会、始めるよ!」
「…ふふ、楽しみ。」