sunflower
制服に着替えて階段を降りると、お好み焼きのソースの匂いが漂ってくる。
「また、朝ご飯お好み焼きかい…。」
トッピングの紅しょうがも忘れず置いてある。
私の好物。
「文句言わんとはよ食べぇ!とうちゃんのお好み焼きは世界一なんやで!!!」
「エリー!そんなっ、そんなに褒められるとオレ、照れるぅ〜///」
「もうっ、かずくんそんなこと言っちゃって///」
ま〜た、始まった。このバカ夫婦。
「仲がいいのはいいけど、そーゆーのは娘のいないとこでしてよね。」
うちはお好み焼きを4等分にして箸で突き刺しては一気に口の中に放り込む。
案の定、口の周りはソースでベッタリ。
「まぁた、そんな食べ方して!その白いセーラー服にもついたらおちんで!ここクリーニング屋なんてないんやから!」
「大丈夫、大丈夫!この方がはえーやん。歯磨きしてくるわい!」
洗面所まで走って行って、フレッシュシトラス味の歯磨き粉をつけて青のりを残さないよう念入りに磨く。
「はよぉしー!もう8:20やでーー!!」
かぁちゃんのお節介がまた聞こえる。
ーーガラガラ、ッぺ。
「ーなんよんな!うちの足なら学校なんて5分でつくわ!」