I need you !
魁の謝罪1
魁は、我が家の近くのマンションを借りた。
きっと、マンションと 我が家を行き来するのに、近くを選んだに相違ない。
しかし、赴任してからの魁は、半端なく忙しいらしく、夏乃たちになかなか紹介できずにいた。は
やっと土曜日の夜、時間が取れるというので、魁のご希望の居酒屋に行くことになった。
仕事が終わり次第、直接来ると言う魁を待っていた。
夏乃とは、高校時代からの友達で、千里と絢香は、大学からの友達だ。
「彼氏、モデルしてたくらいだから、もてるでしょ!」
と千里。
「婚約してても、心配だよね。」
と絢香。
「大丈夫だよ。悠里にぞっこんみたいだから。」
と夏乃。
婚約したはずなのに、心配しなければならないのかな?
心配しないために、婚約したのではないの?
私は、今までしないですんでいた心配と言う得体の知れない物に、振り回され始めていたのかもしれない。
そこへ、
「ごめんな。待たせて。」
魁が、登場。
仕事帰りだから、スーツだ。余計に大人っぽく見えて、できる男って感じだ。
「では、紹介します。左から、夏乃、千里、絢香で、こっちがレオナルド・魁・ブラウン。」
「皆さん、いつもユーリがお世話になってます。これからは、俺も含めてよろしくお願いします。」
それからは、シアトルの話で盛り上り、卒業旅行にみんなで行こうと言う計画まで、出てきた。
魁も、久しぶりに、砕けられたと、満足そうにお酒を味わっていた。魁は、意外なことに、日本酒が好きだ。