I need you !
魁の話し方は、何も疚しいことなどないようだった。
嘘をついているようではなく、私は、それ以上聞くことができなかった。
午後から、グランマの家を訪ねた。
初めて会う私を、心から歓迎してくれ、沢山の手料理を作って待っていた。
魁の子どもの頃の話をいっぱいして、楽しい時間を過ごした。
私が扇子をプレゼントしたら、さっそく扇いでいた。夏になったら、使ってねと、伝えた。
一晩泊まって、翌日、家へ戻った。
家の前は、沢山の取材人が、集まっていた。
《まずいな!》
魁は、すぐさま、ハンドルを切り返すと、家から離れた。
《何があったの?》
《わからない。でも、今は、近づかない方がよさそうだ。アランの家へ行ってみよう。》
アランの家へ着くと、
《バカ野郎!》
と、いきなりアランが魁を殴った。
《俺は、こういうことは、許せない。》
アランは、怒りに震えていた。
シンシアも、
《魁、どういうことか、聞かせて。》
と、怖い声で聞いてきた。
私たちは、何のことかわからずに、頭の上をクエスチョンマークが、飛んでいた。