I need you !
結婚式(アメリカ)
それから、また、しばらくはお互いに忙しい毎日を送っていた。
魁の身体が心配だったが、私も自分のことでいっぱいいっぱいだった。
やっと病院実習が終了し、私の方は一段落した。
久しぶりに、魁の部屋で夕食を作ることにした。
今夜は、魁のリクエストで、野菜たっぷりの夏カレーだ。
なす、パプリカ、にんじん、かぼちゃなど、色どりもよく、食欲をそそる。
自分でも上手くできたと思うが、タイ風にしたのでかなり辛い。
それと、グリーンサラダを作り、魁の帰りを待っていた。
やはり魁は、なかなか帰らず、
「もう、魁ったら、連絡くらい寄越しなさいよ!」
私もつい独り言をつぶやいてしまった。
「それにしても、お腹がすいたよー。」
私は、ソファーでうとうとし始めていた時、
「ただいま。」
魁が日本語で言ってきて驚いた。
「おかえり。魁、どうして日本語?」
《俺さ、ただいまって日本語、好きなんだ。それから、おかえりも。 なんか心が癒されて、疲れが取れるんだ。》
《じゃあ、これからは、それは日本語で言おうね。》
魁は、私を抱き締めて深いキスをしてきた。
何回も、角度を変えて私の唇を求めてくる。
両手で、魁の胸を押してやっと離れた。
《魁、お腹がペコペコだよ。早く食べよう。》
《食事よりも、ユーリを食べたいなあ。》
《だーめ!食事が先。せっかく私が、心を込めて作ったんだから。》
《わかりました。愛しのハニー。》