I need you !
その夜は、魁が部屋を予約していてくれた。
部屋にはいると、魁は、優しく私の唇にキスを落とした。
始めは、触れるだけだった。
息ができずに、口を少し開けると、魁の舌が私の唇を更に開き、進入してきた。
魁の舌は、私の舌を追いかけ、私は、目眩を感じ、魁にもたれ掛かるように身体を預けた。
魁は、私を抱き上げると、ベッドへ運び、そっと横たえた。
私の心臓は、壊れてしまうかのように、ドキン、ドキン、と高鳴っていた。
《大丈夫。優しくするから。ユーリは、俺の宝物だよ。》
《魁、私、しあわせ。》
魁は、少しずつ私の服を取り去り、自分も全て脱ぎ、生まれたままのふたり。
まるで、ベッドの中だけが、この世の世界かと思えるくらい、暖かい幸せな時間を創り出してくれた。
最高のロストヴァージンだった。
こうして、魁と私は、一生を共にすることを約束した。
それから、魁は、一年に数回は、会いに来てくれる。
いつも我が家に泊まるから、家族とも、仲よくなっていった。
まあ、家族同然的な雰囲気は、いつの間にか出来ていた。
私も、このまま行けば、数年経って結婚になるかもとは、考えていたが、具体的には、まだまだだと思っていた。