溢れるほどの好きを君に
教室をでて…
「なーんか実行委員って大変そうだな。日程とかめっちゃ詰まってたぜ」
「そうですね。でもがんばりましょう!」
「おう。文化祭までよろしくな」
こうやって長谷部くんと普通に話せていることが信じられない。
今までの私は長谷部くんの視界に入ることすらなかったのに。
「よし、帰るか」
と2人で校門をでる。
一緒に帰っていると
「あれ?桜井って道こっち?」
「あっ…そうです」
そっか…長谷部くんは知らないんだよね。
まあ当然か。
私はクラスでも大人しいほうだし、帰りも真希ちゃんはバスで将生は部活だから1人で静かに帰ってるし知らないよね…
「へぇ!そーなんだ。じゃあこれからは委員会のあと一緒に帰ろーぜ。てか桜井と道一緒とか全然気づかなかった」
これからは一緒に…!!!
今日は信じられないことばかりおこる。
「私も。全然知りませんでした」
一緒に帰れることの嬉しさを隠しつつ知らなかったと嘘をついた。
家の方向同じだなんて知ってたらなんで、って思うよね