王子様と正しい恋愛
「ギャップが可愛いよねって意味」
「ギャップ…」
可愛いってなんか照れる。
……いかん、惑わされるな!
相手はセクハラ王子だ。
「小日向………俺に惚れた?」
「惚れてません!!」
『ワン!』
「あ、花丸」
尻尾を振りながら私に擦り寄ってくる花ちゃんが可愛くて、思わず頬が緩む。
「花丸、小日向好きなんだね」
「え?」
「花丸が懐いた女、小日向位しかいないよ」
花ちゃん…
「このこ貰って良いですか」
「ダメ」
「冗談っすよ」
「でも、何時でも来ていいよ」
先輩は大きな白いソファーに座って笑う。
私はそんな先輩を眺めていた。