王子様と正しい恋愛
「先輩は…」
「ん?」
先輩は、本当は悪い人じゃないのか…?
何だかんだで優しいし…
「先輩は人を玩具にして楽しいんですか?」
少し期待を持って、私は先輩に聞いた。
「「――――……」」
「あいつらは楽しそうだよ」
「ちがくて…先輩は―…」
「小日向は俺の相手してくれるだけでいいから、泣かせたりしないよ?」
「え?」
「あんたは…違うから」
私の膝の上に乗っていた花ちゃんが、先輩の方に歩いて行った。
「俺が一番嫌いなのは軽い女だ」
もしかして…
「過去に何かあったんです――…?!」
ガタンッ
「んっ…?!」