王子様と正しい恋愛

「先輩は…」

「ん?」

先輩は、本当は悪い人じゃないのか…?

何だかんだで優しいし…

「先輩は人を玩具にして楽しいんですか?」

少し期待を持って、私は先輩に聞いた。

「「――――……」」

「あいつらは楽しそうだよ」

「ちがくて…先輩は―…」
「小日向は俺の相手してくれるだけでいいから、泣かせたりしないよ?」

「え?」

「あんたは…違うから」

私の膝の上に乗っていた花ちゃんが、先輩の方に歩いて行った。

「俺が一番嫌いなのは軽い女だ」

もしかして…

「過去に何かあったんです――…?!」

ガタンッ


「んっ…?!」


< 32 / 43 >

この作品をシェア

pagetop