王子様と正しい恋愛
先輩の発言にさらに黄色い悲鳴が上がる。
「え…遠慮します…」
「小日向顔赤い」
「え?!」
そんなはずない!
私は思わず手で頬を隠した。
「ちょっとさ、真剣に考えてね?」
「何をですか?」
「玩具から彼女になるかどうか?」
「……は?」
「小日向気に入っちゃったから、俺だけのものになってほしーの」
「っ〜!?」
何この恥ずかしい人は!
気に入っちゃった?!
彼女?!
先輩は悪びれた様子もなくにこにこと笑っている。
「ば…場所を変えましょう!」
とりあえず教室は気まずい!
私は先輩を押し出して廊下に出た。