ある雪の降る日私は運命の恋をする
「朱鳥…、俺は他の患者さんもいるから、また後で来る事にするね。じゃあ、またね。」

楓摩は、空気を読んで病室に私達2人きりにしてくれた。

「バカぁ……」

「ごめんね…茉夢。」

「なんでも、1人で抱え込まないで…ちゃんと、私を頼ってよ!!」

「うん…ありがとう。茉夢…私、いい友達持ったね!」

茉夢は私が病気を打ち明けられた時以上に泣いていた。

私の事をこんなに考えてくれていると思うと、嬉しくて胸がジーンとしてくる。

「ごめ。こんなに泣いちゃって、シーツ濡らしちゃったね。それに、時間もいい時間だし、今日は私、帰るね。」

「うん。ありがとう。これから、治療始まったりしたら、なかなか会えないと思うけど、またメールしようね!」

「うん!約束だからね!」

そういって、茉夢は病室から出ていった。

すると、茉夢と入れ替えで楓摩が入ってきた。

「朱鳥ー、回診ですよー。って、めっちゃシーツ濡れてるじゃん(笑)涙の後かな?このままだと、気持ち悪いから、先にシーツ変えてもらおうか。」

そう言うと、楓摩はナースコールで看護師さんにシーツの変えをお願いした。
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