ある雪の降る日私は運命の恋をする

朱鳥side

昨日の怠さも無くなりスッキリとした目覚め。

そういえば今日、楓摩先生が検査するって言ってたっけ?

そんな事を考えてると、コンコンッ ガラッとドアが開いた。

「おはよーって、朱鳥ちゃんあいかわらず朝早いね~。昨日も起きてたよね(笑)寝てる患者さんも多いのに凄いな~」

「エヘヘ、つい目が覚めちゃって」

「そっか~(笑)んじゃ、朝の回診するからね。熱計って~」

ピピピピピッ♪ピピピピピッ♪

「何度だった~?」

「36.3だった!」

熱が下がって少しだけ気分も上がる。

「おっ、熱下がったね!じゃあ、次は聴診させてね。服まくって。」

服をまくると、あらかじめ温めておいてくれた聴診器を当てられる。

やっぱり何度見ても、先生の真剣な顔はキュンとしちゃうよ~!

「うん!大丈夫だね。まだ、喘息はちょっと聞こえるけど、予定通り検査するからね。」

検査か……

少し憂鬱な気分。

「ね、ねぇ……」

「ん?どうした?」

「検査って何するの……?」

「あぁ、んーと今から説明するね。まず、血液検査とピークフローってやつを測るんだ。ピークフローは、まぁ検査室行けばわかると思うんだけど、簡単にいえば機械に向かって息を吸って、吐く。それだけだよ。」

先生は私にもわかりやすく、簡単に説明してくれた。

たったそれだけでも、私の不安は大きく削減された。

「大丈夫だよ!血液検査は……まぁ、ちょっと痛いけど、ピークフローは全然痛くないから。ねっ!」

ニコッと笑いかけてくれる先生に私はどんどん惹かれていくのを感じていた。

「ありがとっ!私、頑張る!!」

「うん!偉いね!じゃあ、また後で検査の時に来るからね。じゃあねっ!」
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