ある雪の降る日私は運命の恋をする
しばらく医局で仕事して、その後病棟に行って、しばらくカルテ整理をしていた。

すると

~~♪

ナースコールだ。

「清水先生っ、前苑さんからナースコールですっ!強い吐き気があるみたいですっ」

「わかった。すぐ行く。」

やっぱり、副作用が出ちゃったか……

吐き気止めの点滴も持って、急いで病室へ向かう。

ガラッ

病室に入ると、真っ青な顔で吐いている朱鳥がいた。

「朱鳥っ、大丈夫!?」

「……ふぅ…ま…………ゴホッ……ゲホッ……オェ」

かなり、辛そうだ。

「朱鳥、吐けるだけ吐いていいからね。落ち着いて。吐き気止めの点滴追加するね。管は繋がってるから、痛くないからね。」

素早く、吐き気止めを追加する。

しばらくすると、朱鳥もだいぶ落ち着いてきたようだ。

「朱鳥、大丈夫?」

「…うん…………でも、なんか…クラクラする……」

「やっぱり副作用出ちゃったみたいだね。辛かったら寝ててもいいからね。その方が楽になれると思うからさ。」

「うん……じゃあ、寝るね…………」

そういうと、朱鳥はすぐに眠りについた。

今のでだいぶ疲れたのだろう。

汗もたくさんかいていて、辛そうだ。

さすがに年頃の女の子なので、俺は、看護師さんに頼んで濡らしたタオルで朱鳥の体を拭いてもらった。

朱鳥の脇に体温計を挟み、熱を計る。

ピピピッ……

37.8

熱も出てきちゃったか…

きっと、この後また上がるな……

「……朱鳥、頑張れ。」

そう言って朱鳥の頭を撫でて病室を出た。
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