ある雪の降る日私は運命の恋をする
「はぁ…はぁ…はぁ…………」

荒い息。

目が覚めた。

ビッショリと汗をかいている。

熱い……

あれ?

ここ、どこ?

いま、何時?

点滴……

あ、俺、陽向にここに寝かされたんだっけ……?

てことは、まだ、熱あんのかな?

枕元に置いておいた体温計を手に取り、熱を計る。

ピピピピピピッ♪

40.3

全然、下がってねぇ……

次に、PHSを手に取り、開く。

時間は、07:21

この時間なら、陽向いるかな?

陽向に電話をする。

プルルルルップルルルルッ

「もしもし…陽向……今、大丈夫か?」

”お、楓摩起きたか。おはよ。ちょっと待ってて、今行くから”

流石、陽向。

話が早い。

ガラッ

「おはよー、楓摩。熱、下がったか?」

「ううん、まったく。ゲホッ全然下がってない……ゴホッ」

「まじか、辛いな。そういえば、昨日の検査結果、お前インフルだから。それに、ここまで、熱高いから、入院な。」

入院……

まじか。

入院なんて、初めてだ。

「ん……そうだ……朱鳥…は?」

「あぁ、朱鳥ちゃんなら、まだ寝てるよ。」

「そっか……ゴホッ…移んないといいんだけど……ゲホッ」

「そうだな……、てか、まずは、お前の治療が優先。ほら、解熱剤入れるから手、出して。」

「ん。」

陽向に点滴を取り替えてもらい、冷えピタを貼ってもらった。

「あと、これ薬。飲んでおけよ。」

「うん、ありがと。」

「じゃあ、俺は行くな。ちゃんと、飯食って、水分取れよ。」

そういうと、陽向は、病室を出ていった。
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