ある雪の降る日私は運命の恋をする
朱鳥side5
怖い夢をみた。
最近よく見てしまう夢。
昔いた家に連れて行かれて、『なに、入院なんかしてんだ!どんだけの金がかかってると思ってんだ!!』と、怒鳴られ、暴力を振るわれる。
嫌だ、嫌だ……
と言っても、誰も聞いてくれない。
楓摩に助けを求めるけど、声は届かない。
そんな夢。
でも、今日は違った。
途中で、楓摩が守ってくれた。
助けて!!
と叫んでいると、どこからか、楓摩がやって来て、助けてくれた。
そんな、夢だった。
目を覚ますと、いつもの病室だった。
今日、退院できるんだっけ……?
また、楓摩と暮らせるんだ、嬉しいなぁ…
なんか、不思議な感じだけど、楓摩の家が私の家でもあるんだもんね。
”私達の家”に帰れるんだ!
そう思うと、自然と顔が綻んだ。
コンコンッ
ガラッ
「朱鳥ー、おはよ。起きたー?」
「あ、楓摩、おはよー!」
「お、すっかり元気だね。夢は大丈夫だった?」
「えっ?なんで知ってるの?」
楓摩が、私が夢をみていたことを知っているはずが……
「だって、うなされていたでしょ?俺が見に行った時、1回目、覚ましたんだけど、覚えてない?」
「うん……」
「ハハッ、そっか、寝ぼけてたんだね(笑)じゃ、退院する為に診察するよ。」
楓摩は、いつも聴診からするか、服、捲った方がいいかな?
「お、わかってるね、偉いじゃん。」
服を捲ると、楓摩は頭を撫でてくれた。
このくらい、普通だと思うけどな(笑)
その後、しばらく診察をされた。
「もう、服下ろして、いいよ。でも、今日は退院するから、その前に血液検査だけさせてね。腕出してくれる?」
嫌だな……
でも、これをしないと、退院できないんだよね……
退院できないのは、嫌だから仕方なく腕を出す。
「自分から腕出して、偉いね。」
「だって……退院できないのは、嫌だもん…………」
「そっか、でも偉いよ。」
そう言いながらも、楓摩は、淡々と準備を進めている。
「じゃあ、少し、痛むからね。」
ゆっくりと、針が刺される。
血液検査は、痛い時間が長いから嫌なんだよな……
30秒くらい、我慢していると、針が抜かれた。
「よし、いいよ。偉かったね。これで、安心して退院できるからね。本当は、骨髄検査も必要なんだけど、今回は、朱鳥がずっと眠っていた時に終わらせてあるから。」
「うん、ありがと、楓摩。早く家に帰りたいな~」
「そうだね、俺もできるだけ早く、仕事終わらせるから、待っててね。」
「うん、待ってるね!」
楓摩は、私の頭を撫でると、他の患者さんの所に行ってしまった。
早く、家に帰って、楓摩の作ったご飯、食べたいな……
最近よく見てしまう夢。
昔いた家に連れて行かれて、『なに、入院なんかしてんだ!どんだけの金がかかってると思ってんだ!!』と、怒鳴られ、暴力を振るわれる。
嫌だ、嫌だ……
と言っても、誰も聞いてくれない。
楓摩に助けを求めるけど、声は届かない。
そんな夢。
でも、今日は違った。
途中で、楓摩が守ってくれた。
助けて!!
と叫んでいると、どこからか、楓摩がやって来て、助けてくれた。
そんな、夢だった。
目を覚ますと、いつもの病室だった。
今日、退院できるんだっけ……?
また、楓摩と暮らせるんだ、嬉しいなぁ…
なんか、不思議な感じだけど、楓摩の家が私の家でもあるんだもんね。
”私達の家”に帰れるんだ!
そう思うと、自然と顔が綻んだ。
コンコンッ
ガラッ
「朱鳥ー、おはよ。起きたー?」
「あ、楓摩、おはよー!」
「お、すっかり元気だね。夢は大丈夫だった?」
「えっ?なんで知ってるの?」
楓摩が、私が夢をみていたことを知っているはずが……
「だって、うなされていたでしょ?俺が見に行った時、1回目、覚ましたんだけど、覚えてない?」
「うん……」
「ハハッ、そっか、寝ぼけてたんだね(笑)じゃ、退院する為に診察するよ。」
楓摩は、いつも聴診からするか、服、捲った方がいいかな?
「お、わかってるね、偉いじゃん。」
服を捲ると、楓摩は頭を撫でてくれた。
このくらい、普通だと思うけどな(笑)
その後、しばらく診察をされた。
「もう、服下ろして、いいよ。でも、今日は退院するから、その前に血液検査だけさせてね。腕出してくれる?」
嫌だな……
でも、これをしないと、退院できないんだよね……
退院できないのは、嫌だから仕方なく腕を出す。
「自分から腕出して、偉いね。」
「だって……退院できないのは、嫌だもん…………」
「そっか、でも偉いよ。」
そう言いながらも、楓摩は、淡々と準備を進めている。
「じゃあ、少し、痛むからね。」
ゆっくりと、針が刺される。
血液検査は、痛い時間が長いから嫌なんだよな……
30秒くらい、我慢していると、針が抜かれた。
「よし、いいよ。偉かったね。これで、安心して退院できるからね。本当は、骨髄検査も必要なんだけど、今回は、朱鳥がずっと眠っていた時に終わらせてあるから。」
「うん、ありがと、楓摩。早く家に帰りたいな~」
「そうだね、俺もできるだけ早く、仕事終わらせるから、待っててね。」
「うん、待ってるね!」
楓摩は、私の頭を撫でると、他の患者さんの所に行ってしまった。
早く、家に帰って、楓摩の作ったご飯、食べたいな……