ある雪の降る日私は運命の恋をする
「はい、朱鳥。これ。」

「これなに?」

「ん?ホットミルクだよ。飲んだことない?」

「うん」

朱鳥とリビング来て、朱鳥をソファーに座らせて、ブランケットを掛けてから、俺は2人分のホットミルクを作った。

昔、俺が眠れなかった時に母さんが作ってくれたんだよね。

「おいしいし、温かくて暖まるから飲んでみて。」

今日、朱鳥とデパートで買ってきたお揃いのマグカップに入れてみた。

朱鳥も、それを見て、少し嬉しそうな表情を浮かべていた。

「どう?おいし?」

コクン

朱鳥は、マグカップを両手で持って、ゴクゴクとどんどん飲んだ。

1口、2口、どんどん飲み進めて行くうちに朱鳥の目から涙が溢れた。

俺は、黙って朱鳥の背中を摩った。

安心、できたかな?

「暖まるしょ?」

コクン

朱鳥は、ホットミルクを飲み終わると、目をトロンとさせて、俺に体重を預けた。

俺は、朱鳥の肩の辺りまでブランケットを掛け直して、朱鳥のお腹をポンポンした。

朱鳥は、だんだん眠くなってきたようで、気付くと、俺の隣で眠っていた。

朱鳥を起こさないように、そっと抱っこして、寝室へ連れていく。

ベッドに寝かせてから、俺も隣に寝っ転がり、朱鳥の手を取り、繋いで、そのまま俺も眠りについた。
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