ある雪の降る日私は運命の恋をする
朱鳥ちゃんに結果を伝えた。

案の定、泣かれてしまった。

やっぱり、嫌だよね……こんなの、信じたくないよね

そう思ってたからその一言は意外だった。

「せん…せ……」

「ん?どうした?」

やっぱり、やりたくないのかな……

まだ、不安だよな

そう思うと俺まで泣きそうになってしまったから

慌てて、笑顔を作った。

「……私、…………が…んばる……」

驚いた。

もう、そこにはさっきまでの悲しそうな顔は無くなっていた。

強く、決意した顔。

自分から頑張るって言ってくれたんだ。

精一杯、医者として出来ることをしよう。

そう、固く心に決めた。

「偉いっ!一緒に頑張ろうね!俺も、頑張るね!」

そうだ……さっき、陽向に言われたこと。

伝えなきゃ。

これだけは伝えなくちゃいけない。

「朱鳥ちゃん……あのさ…もう一つ…………いい?」

「……うん。」

朱鳥ちゃんは、またなにか言われるのかと、不安そうな顔に戻ってしまった。
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