ある雪の降る日私は運命の恋をする
「ゴホッ…ゲホッ、ゲホッ……ヒューヒュー……ゴホッ」
苦しくて目が覚めた。
さっきから、咳が止まらない、それに呼吸もなんだかおかしいよ……
時計を見たら、朝の6時。
楓摩、いるかな?
呼吸が苦しくなってきたから、ナースコールを、押すことにした。
"はい、どうしました?"
「……ゲホッ…息……ゴホッ………が…ヒューヒュー……ゲホッゲホッ」
"今、先生呼びますね。"
だんだん咳が酷くなっている気がする。
呼吸も、うまく出来ない……
苦し……………
ガラッ
「朱鳥ちゃん、大丈夫?」
そう言って入ってきたのは知らない若い男の先生。
怖い…
嫌だ…
「朱鳥ちゃん、呼吸確かめたいから、少し聴診するね?」
怖くて、ベッドの隅っこに寄る。
「朱鳥ちゃん?大丈夫だよ?」
「………………やぁ………怖いっ………………止めて…」
「朱鳥ちゃん、大丈夫だから、ね?落ち着いてきて?」
そう言って近付いて来る。
それが、さらに私の恐怖心を大きくさせる。
「やだっ……ゲホッゲホッ…ヒューヒュー……ゴホッ!!」
「朱鳥ちゃん、苦しいでしょ?だから、我慢して?」
怖くて、涙が出てくる。
やだ
やだ
やだ
怖い……
私は、完全にパニック状態になっていた。
「朱鳥ちゃん、ちょっと抑えるよー」
「嫌ぁっ!!止めてっ……ゲホッゴホッ」
あれ?
呼吸が出来ない。
「朱鳥ちゃん?大丈夫?朱鳥ちゃん!?」
ガラッ
「朱鳥、大丈夫ー?あれ、瀬川くん?」
「あ、清水先輩っ!!朱鳥ちゃんの呼吸がっ」
「わかった。朱鳥?朱鳥ー、大丈夫?落ち着いて呼吸してごらん?できるー?」
「ヒューヒュー…ゴホッゲホッゲホッ!!」
「瀬川くん、酸素マスク!!あと、喘息の発作止め持ってきて!!」
「はいっ!!」
頭がクラクラする。
楓摩……
苦しいよ………
助けて…
「先輩っ、持ってきましたっ!!」
「ありがと。朱鳥ー、酸素マスク着けるね。あと、発作止めの注射するから、ちょっと痛いよー」
酸素マスクを着けられ、注射を打たれる。
すると、だんだん、呼吸が落ち着いてきた。
でも、だんだん、さっきの怖さが、蘇ってきて、涙が出てきて震えてくる。
「朱鳥、大丈夫?もう、怖くないよ。」
「……はぁ…はぁ…………ふぅ…ま……グスッ」
「大丈夫、大丈夫。知らない男の人だったから怖かったんだよね?でも、大丈夫だよ。この人もそんな事する人じゃないし、朱鳥の味方だからね?大丈夫だよ。」
「朱鳥ちゃん、ごめんね……怖かったんだね。」
楓摩が居ると落ち着く。
さっきまでは、とても怖い存在に思えてた人も冷静に考えたらそこまで怖くない。
でも、少しだけ、まだ恐怖心はある。
「朱鳥、大丈夫だからね。この人は瀬川くん。新しく入った研修医だよ。これからは、俺が居ない時とかに駆け付けてくれるからね。最初は、まだ怖いかもしれないけど、だんだん仲良くなっていこうね。」
「朱鳥ちゃん、俺は瀬川星翔(せがわ ほしと)です。さっきは、急に来たからびっくりしちゃったんだよね。ごめんね。これから、仲良くしていこうね!」
ニコッと笑いかけてくれた瀬川先生の笑顔には、楓摩や陽向先生のような温かみがあった。
きっと、大丈夫。
慣れたら怖くない。
そうやって、自分に言い聞かせる。
「朱鳥、目を見てあいさつしてごらん?きっと、大丈夫だから。」
恐る恐る瀬川先生の方向を見る。
「…………ょ…よろしく……お願ぃ…………します……」
「うん、よろしくね!」
その人は、ニコニコ笑ったまんまだった。
「ね?大丈夫でしょ?これから仲良くね!」
そう言うと、瀬川先生は病室を出ていった。
「朱鳥、眠くない?まだ、朝早くて回診まで、もう少し時間あるから、寝てるといいよ。点滴は、回診の時に外してあげるからね。」
「うん、ありがと。」
楓摩のお陰で安心して、また眠りにつく事ができた。
苦しくて目が覚めた。
さっきから、咳が止まらない、それに呼吸もなんだかおかしいよ……
時計を見たら、朝の6時。
楓摩、いるかな?
呼吸が苦しくなってきたから、ナースコールを、押すことにした。
"はい、どうしました?"
「……ゲホッ…息……ゴホッ………が…ヒューヒュー……ゲホッゲホッ」
"今、先生呼びますね。"
だんだん咳が酷くなっている気がする。
呼吸も、うまく出来ない……
苦し……………
ガラッ
「朱鳥ちゃん、大丈夫?」
そう言って入ってきたのは知らない若い男の先生。
怖い…
嫌だ…
「朱鳥ちゃん、呼吸確かめたいから、少し聴診するね?」
怖くて、ベッドの隅っこに寄る。
「朱鳥ちゃん?大丈夫だよ?」
「………………やぁ………怖いっ………………止めて…」
「朱鳥ちゃん、大丈夫だから、ね?落ち着いてきて?」
そう言って近付いて来る。
それが、さらに私の恐怖心を大きくさせる。
「やだっ……ゲホッゲホッ…ヒューヒュー……ゴホッ!!」
「朱鳥ちゃん、苦しいでしょ?だから、我慢して?」
怖くて、涙が出てくる。
やだ
やだ
やだ
怖い……
私は、完全にパニック状態になっていた。
「朱鳥ちゃん、ちょっと抑えるよー」
「嫌ぁっ!!止めてっ……ゲホッゴホッ」
あれ?
呼吸が出来ない。
「朱鳥ちゃん?大丈夫?朱鳥ちゃん!?」
ガラッ
「朱鳥、大丈夫ー?あれ、瀬川くん?」
「あ、清水先輩っ!!朱鳥ちゃんの呼吸がっ」
「わかった。朱鳥?朱鳥ー、大丈夫?落ち着いて呼吸してごらん?できるー?」
「ヒューヒュー…ゴホッゲホッゲホッ!!」
「瀬川くん、酸素マスク!!あと、喘息の発作止め持ってきて!!」
「はいっ!!」
頭がクラクラする。
楓摩……
苦しいよ………
助けて…
「先輩っ、持ってきましたっ!!」
「ありがと。朱鳥ー、酸素マスク着けるね。あと、発作止めの注射するから、ちょっと痛いよー」
酸素マスクを着けられ、注射を打たれる。
すると、だんだん、呼吸が落ち着いてきた。
でも、だんだん、さっきの怖さが、蘇ってきて、涙が出てきて震えてくる。
「朱鳥、大丈夫?もう、怖くないよ。」
「……はぁ…はぁ…………ふぅ…ま……グスッ」
「大丈夫、大丈夫。知らない男の人だったから怖かったんだよね?でも、大丈夫だよ。この人もそんな事する人じゃないし、朱鳥の味方だからね?大丈夫だよ。」
「朱鳥ちゃん、ごめんね……怖かったんだね。」
楓摩が居ると落ち着く。
さっきまでは、とても怖い存在に思えてた人も冷静に考えたらそこまで怖くない。
でも、少しだけ、まだ恐怖心はある。
「朱鳥、大丈夫だからね。この人は瀬川くん。新しく入った研修医だよ。これからは、俺が居ない時とかに駆け付けてくれるからね。最初は、まだ怖いかもしれないけど、だんだん仲良くなっていこうね。」
「朱鳥ちゃん、俺は瀬川星翔(せがわ ほしと)です。さっきは、急に来たからびっくりしちゃったんだよね。ごめんね。これから、仲良くしていこうね!」
ニコッと笑いかけてくれた瀬川先生の笑顔には、楓摩や陽向先生のような温かみがあった。
きっと、大丈夫。
慣れたら怖くない。
そうやって、自分に言い聞かせる。
「朱鳥、目を見てあいさつしてごらん?きっと、大丈夫だから。」
恐る恐る瀬川先生の方向を見る。
「…………ょ…よろしく……お願ぃ…………します……」
「うん、よろしくね!」
その人は、ニコニコ笑ったまんまだった。
「ね?大丈夫でしょ?これから仲良くね!」
そう言うと、瀬川先生は病室を出ていった。
「朱鳥、眠くない?まだ、朝早くて回診まで、もう少し時間あるから、寝てるといいよ。点滴は、回診の時に外してあげるからね。」
「うん、ありがと。」
楓摩のお陰で安心して、また眠りにつく事ができた。