ある雪の降る日私は運命の恋をする
さっき朱鳥が言ってたことが頭をグルグルと回る。

"好きな人を好きって言って何が悪いの!?"

朱鳥の好きな人って……俺…だよな…………?

朱鳥と愛依ちゃんは、俺のせいで喧嘩したって事か?

なんで……?

訳がわからなくなって混乱する。

「おーい、楓摩」

相変わらず元気そうな陽向の声が聞こえる。

「陽向……」

「お前、またなんか悩んでんのか?」

「うん……まあね…………」

陽向は、悩みなんて無さそうな顔をしていて、正直、羨ましい。

すると、陽向は、少しだけ表情を暗くした。

「そっかー。俺もさ、お前に相談したいことあるから、ちょっと屋上行こ?」

「屋上?いいけど……なんで?」

「ちょっと…な……愛依と朱鳥ちゃんの事でさ…………」

愛依ちゃんと朱鳥?

「喧嘩の事?」

「おう」

「ん、行く。」

そう言って、俺は陽向に着いていく事にした。
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