ある雪の降る日私は運命の恋をする
なんやかんやあって、今日で治療最終日。
でも、今日はこの1週間で1番体調が悪い。
朝から高い熱が出ていて、頭も凄い痛い。
それに、吐き気も凄くてもう嫌になる。
楓摩も心配してくれて、ちょくちょく、楓摩や陽向先生、もしくは看護師さんが様子を見に来てくれる。
朝から解熱剤の注射や吐き気止めの点滴も打たれ、最悪……
しかも、注射したというのに、全然熱は下がらなく、吐き気も収まらない。
さっきも、楓摩が来てくれて熱を計られたけど、熱は39.9もあった。
咳も止まらなくて、なんか体の調子がおかしい。
具合悪すぎて、寝たり起きたりの繰り返し。
寝ている時も昔の夢や、気持ち悪い悪夢ばかりで寝ている方が辛いくらい。
それに、悪夢から目覚めた時は過呼吸になってて、それを見つけた看護師さんに楓摩を呼ばれて酸素マスクを付けられたり、パニックになって取り乱したりしてしまう。
お陰で体力も消耗してしまったようで、もうクタクタ。
することもないので、ただ辛さに耐えながらボーッと天井を眺めていた。
すると、理由もないのに何故か涙が零れてきた。
涙が止まらない。
なんでだろう。
訳もなく溢れる涙をずっと拭っていた。
だけど、涙は止まらない。
コンコンッ
ガラッ
「朱鳥ー、大丈夫?って、泣いてるの?どうした?また、怖い夢みた?」
ウウン
私は首を横に振る。
「じゃあ、どうしたの?具合悪い?」
ウウン
「………なんでもない…」
「なんでもないの?なら、どうして泣いてるの?」
楓摩は心配そうな表情で聞いてくる。
「……わからない…………」
すると、楓摩は困ったような顔をした。
「わからないのに泣いてるの?」
コクン
「…そっか。……泣きたい時ってあるもんね。なんでかわからないけど、泣きたくなる時は誰にでもあるさ。」
そう言って、楓摩は私の手を握ってくれる。
「大丈夫。大丈夫。俺がいるから。安心して。」
コテンと首だけを楓摩の方に倒す。
「熱高いし、体中の調子が悪いから辛くなっちゃったんだね。」
楓摩は、優しく子供を諭すような口調で私を慰めてくれる。
「……楓摩…」
「ん?どうした?」
優しい楓摩の笑顔。
「…楓摩……と………ギュー…………したい……」
「……ごめんね。朱鳥は、今、この一週間で1番免疫力が落ちちゃってるんだ。それに、ここまでの熱なら感染症の疑いもあるし、それだったら、余計にギューはできないかな…」
「……そっか…………」
「ごめんね。……ここ(無菌室)から出たら、いーっぱいギューしようね。俺も、朱鳥不足で元気無いからさ。朱鳥をいっぱいギュッってしてあげたい。だから、あとちょっとだけ頑張ろ?」
コクン
「偉い。朱鳥は、本当に偉いね。頑張って、辛い治療にも耐えて…いっぱい我慢して……偉いね………本当に偉いよ…………」
そう言って、楓摩は涙を流した。
「……グスッ…ごめん…………なに、俺泣いてんだろ……ごめんな………」
私は、ギュッと楓摩の手を握り返した。
すると、楓摩は私の方を見て、涙を流しながら笑ってくれた。
しばらく、楓摩は泣いていた。
その後、楓摩は泣き止んで、"ごめんね"と一言いってから、"ちょっと感染症の検査の道具取ってくるから"と言って病室を出ていった。
でも、今日はこの1週間で1番体調が悪い。
朝から高い熱が出ていて、頭も凄い痛い。
それに、吐き気も凄くてもう嫌になる。
楓摩も心配してくれて、ちょくちょく、楓摩や陽向先生、もしくは看護師さんが様子を見に来てくれる。
朝から解熱剤の注射や吐き気止めの点滴も打たれ、最悪……
しかも、注射したというのに、全然熱は下がらなく、吐き気も収まらない。
さっきも、楓摩が来てくれて熱を計られたけど、熱は39.9もあった。
咳も止まらなくて、なんか体の調子がおかしい。
具合悪すぎて、寝たり起きたりの繰り返し。
寝ている時も昔の夢や、気持ち悪い悪夢ばかりで寝ている方が辛いくらい。
それに、悪夢から目覚めた時は過呼吸になってて、それを見つけた看護師さんに楓摩を呼ばれて酸素マスクを付けられたり、パニックになって取り乱したりしてしまう。
お陰で体力も消耗してしまったようで、もうクタクタ。
することもないので、ただ辛さに耐えながらボーッと天井を眺めていた。
すると、理由もないのに何故か涙が零れてきた。
涙が止まらない。
なんでだろう。
訳もなく溢れる涙をずっと拭っていた。
だけど、涙は止まらない。
コンコンッ
ガラッ
「朱鳥ー、大丈夫?って、泣いてるの?どうした?また、怖い夢みた?」
ウウン
私は首を横に振る。
「じゃあ、どうしたの?具合悪い?」
ウウン
「………なんでもない…」
「なんでもないの?なら、どうして泣いてるの?」
楓摩は心配そうな表情で聞いてくる。
「……わからない…………」
すると、楓摩は困ったような顔をした。
「わからないのに泣いてるの?」
コクン
「…そっか。……泣きたい時ってあるもんね。なんでかわからないけど、泣きたくなる時は誰にでもあるさ。」
そう言って、楓摩は私の手を握ってくれる。
「大丈夫。大丈夫。俺がいるから。安心して。」
コテンと首だけを楓摩の方に倒す。
「熱高いし、体中の調子が悪いから辛くなっちゃったんだね。」
楓摩は、優しく子供を諭すような口調で私を慰めてくれる。
「……楓摩…」
「ん?どうした?」
優しい楓摩の笑顔。
「…楓摩……と………ギュー…………したい……」
「……ごめんね。朱鳥は、今、この一週間で1番免疫力が落ちちゃってるんだ。それに、ここまでの熱なら感染症の疑いもあるし、それだったら、余計にギューはできないかな…」
「……そっか…………」
「ごめんね。……ここ(無菌室)から出たら、いーっぱいギューしようね。俺も、朱鳥不足で元気無いからさ。朱鳥をいっぱいギュッってしてあげたい。だから、あとちょっとだけ頑張ろ?」
コクン
「偉い。朱鳥は、本当に偉いね。頑張って、辛い治療にも耐えて…いっぱい我慢して……偉いね………本当に偉いよ…………」
そう言って、楓摩は涙を流した。
「……グスッ…ごめん…………なに、俺泣いてんだろ……ごめんな………」
私は、ギュッと楓摩の手を握り返した。
すると、楓摩は私の方を見て、涙を流しながら笑ってくれた。
しばらく、楓摩は泣いていた。
その後、楓摩は泣き止んで、"ごめんね"と一言いってから、"ちょっと感染症の検査の道具取ってくるから"と言って病室を出ていった。