ある雪の降る日私は運命の恋をする
夜、今日俺は夜勤では無いが、朱鳥の様子が気になったので病院に残る事にしていた。
午後に出来なかった仕事を終わらせる。
その後、ナースステーションに行き、カルテ整理をしていた。
すると
~♪
「清水先生ー、前苑さんが呼んでます!!」
「あ、はい!!すぐに行くって伝えてください!!」
「はい!!」
時刻は午前2時。
こんな時間にどうしたんだろう?
目が覚めちゃったのかな?
一応、冷えピタなどを持って朱鳥の病室へ向かう。
コンコンッ
ガラッ
「朱鳥ー、どうしたー?」
「ふ、ふぅまぁ……」
そう言うと、朱鳥は何故かベッドから降り、ビニールから出て俺に抱きついてきた。
「どうした?朱鳥?ビニールから出てきたらダメでしょ?」
「ん~ん……」
体が熱い。
朱鳥は、俺に抱きつきながら俺の服に顔を埋めてスリスリしている。
まだ、意識が朦朧としてるかな……
しょうがないから、朱鳥を抱っこしてベッドに下ろそうとすると…
「やだぁ…………」
そう言って俺の服を離してくれずに抱きついたまま。
「朱鳥?ベッドに戻ろ?」
「ん~…やぁ…………」
これには、俺も困ってしまう。
「あーすーかー、お布団入って?」
「やぁ!!やだのぉ~」
「やなの?なんでやだ?」
「…グスッ……ふ…………まが………居なくなっちゃう……」
「寂しいの?」
コクン
「そっか。寂しかったんだね。大丈夫だよ。俺は居なくならないから。手繋いでてあげるから1回お布団に戻ろ?」
「ん~……」
そう言ってもう1度布団に戻そうとすると、今度は素直に入ってくれた。
朱鳥をベッドに寝かせて、ビニールのカーテンを閉める。
「やぁっ!!楓摩~居なくなんないで…………」
「大丈夫だよ。居なくならないから。」
ビニールの外からビニールに空いた穴を通して朱鳥の手を取る。
「……楓摩…………」
「ん?どうした?」
「…寂しぃ………………」
「まだ、寂しいの?」
コクン
「なにが寂しい?」
「………楓摩が居ない…」
「え?俺、ここに居るでしょ?」
「ん~ん!!近くじゃないとやなのぉ……」
「ここも、近いでしょ?」
そう言って俺はビニールに触れる。
「やだっ……それ(ビニール)やだぁ…………」
「そっか。ビニールが嫌なんだね?」
コクン
「んーでも、それは俺もどうする事も出来ないな…。もう少しでここの病室出られるから我慢しよ?」
「やだ。」
「え~、でも頑張って?朱鳥が、あと少し頑張れたら、一時帰宅許してあげるよ?」
「…やぁ頑張んない……」
「じゃあ、一時帰宅しなくていいの?」
「ん~ん!!それもやぁ!!」
朱鳥は、辛そうに涙を流しながら朦朧とした状態で叫んでいる。
「じゃあ、あと3日。あと、3日だけこの病室で頑張れたら、その後、一時帰宅許してあげるから頑張れない?」
「……グスッ…………だって……やなんだもん…………帰りたい…けど……頑張りたくない………………」
「3日でも無理?」
「……わかんない…………」
「わかんないの?」
コクン
「どうして?」
「…わかんない……」
「じゃあ、3日だけだから頑張ってみよ?わかんないなら、挑戦してみなきゃ。だから、頑張ろ?」
「………………」
「頑張れる?」
「…………ん…。」
そう言って朱鳥はコクンと頷いてくれた。
「偉い!!じゃあ、あとちょっとだけ頑張ろーな。辛いのもあとちょっとだけだからね……」
コクン
そう頷いてくれたのを見て安心した。
「じゃあ、朱鳥、熱計ってもいい?」
「……ん…」
「ありがと。じゃあ、体温計挟むよー」
ピピピピピッ♪
「うわぁ、41.8か…。思ったより高いな……。」
早く熱を下げた方がいいな……
確か今日は、陽向も夜勤で病院にいるはず……
朱鳥は、嫌がるだろうけど、解熱剤使うか…
「朱鳥ー」
「ん……」
「朱鳥、わかる?」
コクン
「あのさ、朱鳥ね、今めっちゃ高い熱出てるんだ。だから、解熱剤、打ってもいい?」
ウウン
朱鳥は首を横に振る。
「やだ?」
コクン
「じゃあさ、1回寝よ?今、冷えピタ貼ってあげるからね。」
コクン
朱鳥が眠った後に解熱剤は打とう。
多分、そっちの方が朱鳥も楽だよな。
冷えピタを貼って、朱鳥の目の上に手を乗せる。
「ん~暗い……」
「暗いのやだ?」
コクン
「じゃあ、手、乗せなくても寝れる?」
コクン
「じゃあ、俺、手握ってるから安心して寝な?」
コクン
朱鳥の手を握って、朱鳥が寝るのを待つ。
だけど、朱鳥は一向に寝る様子がない。
「朱鳥、寝ないの?」
「…寝れない……」
「んー、じゃあ、やっぱり手乗っけていい?」
「やぁ……」
「じゃあ、寝て?」
「ん……」
そう言ったものの、朱鳥は15分しても寝る様子がない。
しょうがないから、もう朱鳥には聞かないで朱鳥の瞼の上に手を乗せる。
「…ん~!!やぁ……楓摩………やめてぇ…………暗いのやぁ……」
「我慢して~。だって、こーしないと朱鳥寝ないでしょ?」
「ん~ん!!だぃじょぶだもん……」
「だ~め。朱鳥、我慢して?」
「ん~………………」
朱鳥の瞼の上に手を乗せていると最初のうちは文句を言っていたが、しばらくすると、スースーという寝息が聞こえてきた。
眠った事を確認して、朱鳥の瞼の上から手を離す。
朱鳥は、険しい顔をしたまま眠っていた。
「…ごめんね…………」
そう言って手を握る。
それから、解熱剤を打つため陽向に連絡をする事にした。
午後に出来なかった仕事を終わらせる。
その後、ナースステーションに行き、カルテ整理をしていた。
すると
~♪
「清水先生ー、前苑さんが呼んでます!!」
「あ、はい!!すぐに行くって伝えてください!!」
「はい!!」
時刻は午前2時。
こんな時間にどうしたんだろう?
目が覚めちゃったのかな?
一応、冷えピタなどを持って朱鳥の病室へ向かう。
コンコンッ
ガラッ
「朱鳥ー、どうしたー?」
「ふ、ふぅまぁ……」
そう言うと、朱鳥は何故かベッドから降り、ビニールから出て俺に抱きついてきた。
「どうした?朱鳥?ビニールから出てきたらダメでしょ?」
「ん~ん……」
体が熱い。
朱鳥は、俺に抱きつきながら俺の服に顔を埋めてスリスリしている。
まだ、意識が朦朧としてるかな……
しょうがないから、朱鳥を抱っこしてベッドに下ろそうとすると…
「やだぁ…………」
そう言って俺の服を離してくれずに抱きついたまま。
「朱鳥?ベッドに戻ろ?」
「ん~…やぁ…………」
これには、俺も困ってしまう。
「あーすーかー、お布団入って?」
「やぁ!!やだのぉ~」
「やなの?なんでやだ?」
「…グスッ……ふ…………まが………居なくなっちゃう……」
「寂しいの?」
コクン
「そっか。寂しかったんだね。大丈夫だよ。俺は居なくならないから。手繋いでてあげるから1回お布団に戻ろ?」
「ん~……」
そう言ってもう1度布団に戻そうとすると、今度は素直に入ってくれた。
朱鳥をベッドに寝かせて、ビニールのカーテンを閉める。
「やぁっ!!楓摩~居なくなんないで…………」
「大丈夫だよ。居なくならないから。」
ビニールの外からビニールに空いた穴を通して朱鳥の手を取る。
「……楓摩…………」
「ん?どうした?」
「…寂しぃ………………」
「まだ、寂しいの?」
コクン
「なにが寂しい?」
「………楓摩が居ない…」
「え?俺、ここに居るでしょ?」
「ん~ん!!近くじゃないとやなのぉ……」
「ここも、近いでしょ?」
そう言って俺はビニールに触れる。
「やだっ……それ(ビニール)やだぁ…………」
「そっか。ビニールが嫌なんだね?」
コクン
「んーでも、それは俺もどうする事も出来ないな…。もう少しでここの病室出られるから我慢しよ?」
「やだ。」
「え~、でも頑張って?朱鳥が、あと少し頑張れたら、一時帰宅許してあげるよ?」
「…やぁ頑張んない……」
「じゃあ、一時帰宅しなくていいの?」
「ん~ん!!それもやぁ!!」
朱鳥は、辛そうに涙を流しながら朦朧とした状態で叫んでいる。
「じゃあ、あと3日。あと、3日だけこの病室で頑張れたら、その後、一時帰宅許してあげるから頑張れない?」
「……グスッ…………だって……やなんだもん…………帰りたい…けど……頑張りたくない………………」
「3日でも無理?」
「……わかんない…………」
「わかんないの?」
コクン
「どうして?」
「…わかんない……」
「じゃあ、3日だけだから頑張ってみよ?わかんないなら、挑戦してみなきゃ。だから、頑張ろ?」
「………………」
「頑張れる?」
「…………ん…。」
そう言って朱鳥はコクンと頷いてくれた。
「偉い!!じゃあ、あとちょっとだけ頑張ろーな。辛いのもあとちょっとだけだからね……」
コクン
そう頷いてくれたのを見て安心した。
「じゃあ、朱鳥、熱計ってもいい?」
「……ん…」
「ありがと。じゃあ、体温計挟むよー」
ピピピピピッ♪
「うわぁ、41.8か…。思ったより高いな……。」
早く熱を下げた方がいいな……
確か今日は、陽向も夜勤で病院にいるはず……
朱鳥は、嫌がるだろうけど、解熱剤使うか…
「朱鳥ー」
「ん……」
「朱鳥、わかる?」
コクン
「あのさ、朱鳥ね、今めっちゃ高い熱出てるんだ。だから、解熱剤、打ってもいい?」
ウウン
朱鳥は首を横に振る。
「やだ?」
コクン
「じゃあさ、1回寝よ?今、冷えピタ貼ってあげるからね。」
コクン
朱鳥が眠った後に解熱剤は打とう。
多分、そっちの方が朱鳥も楽だよな。
冷えピタを貼って、朱鳥の目の上に手を乗せる。
「ん~暗い……」
「暗いのやだ?」
コクン
「じゃあ、手、乗せなくても寝れる?」
コクン
「じゃあ、俺、手握ってるから安心して寝な?」
コクン
朱鳥の手を握って、朱鳥が寝るのを待つ。
だけど、朱鳥は一向に寝る様子がない。
「朱鳥、寝ないの?」
「…寝れない……」
「んー、じゃあ、やっぱり手乗っけていい?」
「やぁ……」
「じゃあ、寝て?」
「ん……」
そう言ったものの、朱鳥は15分しても寝る様子がない。
しょうがないから、もう朱鳥には聞かないで朱鳥の瞼の上に手を乗せる。
「…ん~!!やぁ……楓摩………やめてぇ…………暗いのやぁ……」
「我慢して~。だって、こーしないと朱鳥寝ないでしょ?」
「ん~ん!!だぃじょぶだもん……」
「だ~め。朱鳥、我慢して?」
「ん~………………」
朱鳥の瞼の上に手を乗せていると最初のうちは文句を言っていたが、しばらくすると、スースーという寝息が聞こえてきた。
眠った事を確認して、朱鳥の瞼の上から手を離す。
朱鳥は、険しい顔をしたまま眠っていた。
「…ごめんね…………」
そう言って手を握る。
それから、解熱剤を打つため陽向に連絡をする事にした。