ある雪の降る日私は運命の恋をする
普通の病室に戻れた事の安心感から泣いてしまった私。

楓摩は、ずっとギューッて抱きしめてくれている。

「…楓摩、もう大丈夫。ありがと。」

そう言って笑うと、楓摩も嬉しそうに笑ってくれた。

「良かった。じゃあ、一緒に寝よ?病室行ったら寝ていいって言ったしょ?俺、眠いな~」

「んー、でも私、眠たくないよ?」

「いいの。朱鳥が眠くなくてもいいから、一緒に寝るの。俺、朱鳥の事ギューッてしたまま寝たいから。」

そう言って楓摩は、私の手を握る。

「…楓摩がギュッてしてくれるなら、いいよ」

「やった!!じゃあ、早く寝よ?時間なくなっちゃう。」

「うん、そうだね。」

楓摩は、そうとう眠かったのか、私をベッドに寝かせると、すぐに隣に座りながら寝ようとした。

でも、それじゃゆっくり眠れなそう……

「ねぇ、楓摩、私と一緒に布団に入ろ?家では、そーしてるから、いいでしょ?」

「でも、朱鳥、狭くない?」

「うん。大丈夫。」

「じゃあ、お言葉に甘えて。」

そう言って楓摩は、私の隣に寝っ転がった。

そして、約束通り私の事をギューッて抱きしめてくれた。

私は、あんまり眠くなかったけど、楓摩はすぐにスースーと寝息を立てながら寝てしまった。

私も、楓摩が寝ているのを見ていると、なんだか眠くなってきて、そのまま眠ってしまった。
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